スペースゴジラ ―破壊神降臨― 加筆再投稿
みなさん、こんにちは。
田中ミュージアム工房です。
本ブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
さて、トレフェスオンラインまで残り数日!!
新作の準備をしながらちゃくちゃくと準備を進めております。
本日は先月のワンフェスでは近々過ぎて詳細までご紹介できなかった「スペースゴジラ ―破壊神降臨―」を再度紹介したと思います。
スペースゴジラ ―破壊神降臨―
今回は無灯画像からのスタートです。
個人的には光らしている時よりより結晶感が感じられて好きです。
このスペースゴジラはご存じスペースゴジラが初めてバース島に降り立つ瞬間をイメージして制作しています。
上空より飛来した飛行形態のスペースゴジラ(以下スぺゴジ)は背中の結晶体を一瞬で凝縮させ戦闘形態となりました。
その飛行形態と戦闘形態の中間をイメージしたものが今回の作品です。
モンスターXの覚醒途中といいガイガン2004の起動途中といい途中形態が大好きな作者であります(笑)
今回結晶は肩のクリスタルジェネレーターと肩の横と腰の巨大な結晶体を除き全て本物の水晶を原型に使用しています。
上の画像では肩の巨大な結晶が私の粘土の削り出し、そして周りの結晶が本物の水晶となります。
大きな結晶の周りに小さな結晶が囲むように結晶化したものをキャンドルクォーツと呼びます。
キャンドルの廊が溶けている感じからこの名がついたそうです。
そのキャンドルクォーツとスぺゴジのデザイン画のササクレだった肩のイメージで造形しました。
ちなみにこのスぺゴジにも本物のキャンドルクォーツを原型に使用しています。
背中の中央と腰の左右に合計3個使用。
しかし、本物の水晶と比べると表面の美しさの差は歴然ですね。
というより人間では不可能な表面ディテールをしています。
通常、光沢面は表面に凹凸がなく、滑らかで光を反射します。
しかし、この水晶は正面がかなり凸凹しているにも関わらず光を反射しています。
画像では分かりませんが、根元のガサガサした部分も小さな光が反射しています。
自然の物は本当に美しいですね。
このスぺゴジはこの水晶あってからこそ出来た作品です。
尻尾の根元も全て本物の水晶を加工して制作しています。
この辺りはオリジナルの戦闘形態の結晶を意識して配置しています。
そして、尻尾の先の結晶剣です。
先端の結晶を大きく鋭いものを探すのは大変でした。
しかし、これならモゲラの腹部の装甲を貫ける!!と思い造形しています。
このスぺゴジは可能な限り、結晶はクリアレジンで成形しています。
背中の結晶では唯一、首の部分のみ通常レジンでの複製となり、あと一歩及びませんでした(泣)実はもう一か所・・・
ここも本物の結晶で造形していますが、分割、複製の関係上どうしても複雑となり、泣く泣くこのような形になりました・・・
頭部のスペースホーンは当然クリアレジンです。
頭部は可能な限りオリジナルに忠実で再現しています。
一部ディテールにスーツの原型のイメージを加えています。
頭部中央の尖った角ももちろん本物の水晶です。
欠けて尖ったものを使用しました。
全てを本物の水晶で構築することは大変でしたが、苦労の末、【結晶生物】を生み出せたのでないかと思っています。
地球にはいませんよね。こんな生物。地球生まれのG細胞がこのような形になるとは驚きですね。
膝部分も水晶で構築しています。
膝の中央の部分、実は宝石の一つである「アクアマリン」の原石を使用しています。
原石なので宝飾店に売っているようなカットはされていませんが、美しい輝きだったのであるイメージを形作るために使用しました。
・・・ですが・・・全く輝かない・・・
そうなんです。もう一か所とはこの膝部分。本当はクリアレジンにしたかったところですが・・・
ミスりました・・・
あまりの時間の無さに型取りの際、合理的なパーツの配置ばかり考え、通常レジンのパーツと同じ型の中に入れてしまい、
きずいた時にはシリコン投入後!!反転、時すでに遅し!ということです。
脚部をクリア化したかった理由はアクアマリンの美しさだけではなく、中央を光らせ、飛行形態にはなかった脚部と尾が戦闘形態で形成されるというイメージを造りたかったのです。
脚の爪が結晶であること、尾の中央から先がクリアレジン成形であることが、その名残です。
飛行形態から脚と尾が結晶で瞬時に形成され、そこからG細胞がまとわりつき、戦闘形態になるというイメージで制作しています。
膝部分の結晶が大きいのもそのためです。
作例ではクリア化は叶いませんでしたが、当初のイメージのクリアブルーと瑠璃色の塗料で着色しています。
いかがでしょうか??
いよいよ発光です。
背中の発光はもちろんですが、腹部の臓器のような部分も光らせたかったので、胴体内部を中空にし、ギリギリまで薄く削っています。
ビオランテの核のイメージです。
作例では100均のヘッドライトをそのまま使用しました。
このスぺゴジだけでヘッドライトが7個程入っています。
それでも770円(税込)!!安いです!!
もしよろしければお試しください。
光度が高くとても綺麗です。
巨大なクリスタルジェネレーターがまず目に入り、映えますね。
この巨大なクリスタルジェネレーターは実は当時、小学館てんとう虫コミックより販売された坂井孝行氏が作画された漫画『ゴジラVSスペースゴジラ』に登場する坂井氏オリジナルのスぺゴジを参考に制作しました。
造形当初は劇中より少し大きめに造形していましたが、背中の結晶のあまりのインパクトに負け、全体のまとまりが悪かったのです。
そこで、坂井氏が描かれた巨大なクリスタルジェネレーターとキャンドルクォーツ、デザイン画をヒントにこの形に仕上がりました。
クリスタルジェネレーターはスぺゴジ最大の特徴ですから、最も目立たなくてはいけないポイントです。
これならまず、肩に目がいくことだと思っております。
いかがでしたでしょうか??
本物の水晶を使用して、可能な限り結晶生物を意識した「スペースゴジラ ―破壊神降臨―」。
私としましては生物と自然の融合で、怖ろしくも美しい怪獣を造れたのでないかなと思っています。
このスペースゴジラは今週に開催されますトレフェスオンライン18にて販売予定です。
若干数ですがご検討いただけたら幸いです。
最後にこのスぺゴジを造る際、この美しい水晶、アクアマリンを販売していただき、そして、鉱物の事をお時間を割いて教えていただきました
「天然石ごろごろ」の方々に深くお礼申し上げます。
天然石ごろごろ HP
https://kiseki-japan.jp/
天然石を数多く取り揃え、今回使用した水晶、アクアマリンの原石は全てこちらでご購入させていただきました。
お店の方々もとても親切で、色々鉱物について教えていただき造形の参考になりました。
なにより【石】に対する愛が素晴らしい方々ですので、石好きな方は是非いかがでしょうか??
モササウルスの歯の化石やサメの歯の化石もありますよ。サメの歯はものすごい数です!!
Gーミュージアム
怪獣博物館へようこそ!!